kukkanen’s diary

障害年金で暮らす片づけられない女の日記

おっちょこちょいキャラではすまされない大人のADHDの本当の怖さ「衝動性」とは

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はてなブログの今週のお題「おとな」です。

発達障害特性をもつ私は大人でありながら、年齢にみあわない言動で周囲を困惑させてしまうことがあります。つまり、身体は大人なのですが心の発達が不十分なのです。こんなふうに書くと当事者やその周囲の人から「精神科マターの障害や病気は脳の機能の問題」という感情的なコメントが殺到しそうですが、脳の障害だからといってその行動が免責*1されるわけではありません。

発達障害|病名から知る|こころの病気を知る|メンタルヘルス|厚生労働省を読んでみましょう。

発達障害は、生まれつき脳の発達が通常と違っているために、幼児のうちから症状が現れ、通常の育児ではうまくいかないことがあります。成長するにつれ、自分自身のもつ不得手な部分に気づき、生きにくさを感じることがあるかもしれません。ですが、発達障害は「先天的なハンディキャップ」ではなく、「一生発達しない」のでもありません。発達の仕方が通常の子どもと異なっていますが、支援のあり方によって、それがハンディキャップとなるのかどうかが決まるといえます。人は、家庭環境や教育環境など、様々な外的要因に影響を受けながら一生を通して発達していく存在であり、発達障害の人も同様です。つまり、発達障害の人にも成長とともに改善されていく課題が多くあります。幼い頃には配慮が受けられず困難な環境の中で成長してきた発達障害の人も、周囲からの理解と適切なサポートが得られれば、ライフステージのどの時点にあっても改善への道は見つかるでしょう。

こんなふうに解釈しました。「私は発達障害だから」と開き直ることなく、改善すべき課題に取り組み、大人になる努力を継続しなければいけない。もちろん精神科で処方される薬の力を借りることもあるでしょう。ですが、社会の中で生きていく上で「自分の心の発達の遅れ」を客観的に認識しておく必要があります。

このブログのタイトルにある「片づけられない女」はADD*2をテーマとした有名な本からとりました。

片づけられない女たち

片づけられない女たち

 

大人のADHDの主な症状・特徴 | ADHD(発達障害・注意欠如・多動性障害)情報サイトによると、多動性の具体的な症状に以下のものがあります。*3

  • 落ち着かない感じ
  • 貧乏ゆすりなど、目的のない動き

以下の項目が不注意の代表的な症状ですが、ADHDと診断されていない人でも心当たりがある方が多いのではないでしょうか。

  • 仕事などでケアレスミスをする
  • 忘れ物、なくし物が多い・約束を守れない、間に合わない
  • 時間管理が苦手・仕事や作業を順序だてて行うことが苦手
  • 片付けるのが苦手

これらは世間一般でイメージされているADHDの特徴で、日本語では古くから親しみを込めて「おっちょこちょい」などと呼んでいます。実際のところ、上記の傾向があっても自分自身で生活や仕事のやり方を工夫したり、周囲のサポートを得ることができたりするとさほど生きづらさを感じることはありません。

したがって、抑うつ症状などの二次障害を抱えて精神科にかかり、医師にADHDと診断されても深刻に受け止める人は少ないのではないでしょうか。私もADHDを「愛嬌のある天然キャラ」くらいポジティブにとらえて、つい最近まで自分がもつ特性の本当の恐ろしさに気づいていませんでした。

大人のADHDの主な症状・特徴 | ADHD(発達障害・注意欠如・多動性障害)情報サイトでは多動性や不注意の他に衝動性という特徴が並べられており、それが原因で起こりやすいトラブルとして以下の例があります。

職場や学校で

  • 会議中(授業中)に不用意な発言をしてしまう
  • 周りに相談せずに、独断で重要なことを決めてしまう

家庭で

  • 衝動買いしてしまう
  • 言いたいことを我慢してイライラする

人間関係

  • 衝動的に、人を傷つけるような発言をしてしまう
  • ささいなことでもつい叱責してしまう

前述した不注意は事前に予測して対策を講じることができますが、衝動性とはまさに何も考えずに起こしてしまう行動特性のことであり、これを制御する脳の機能がうまく働いていないと推測されます。そして、衝動的にやってしまったこと、言ってしまったことで取り返しのつかない結果が待ち受けている現実があります。失職、破産などといった致命的な損失はもちろんのこと、人間関係の破綻から抑うつ症状や不安症状を合併することがあります。

創造力が求められる場面では、思ったことをすぐに口にしたり、よく考えず行動に移したりできるくらいの衝動性が強みとなることもあります。その反面で自分の言動を「他者がどう受け止めるか」「その結果としてどのようなリスクがある」といったことを想像する力が欠けていると、常識が問われる世界で生きにくいということです。

*1:心神喪失や被後見人などのケースを除き

*2:多動性のない注意欠陥障害

*3:一般的に女性は多動性がないADDと分類される人が多いようです。