kukkanen’s diary

障害年金で暮らす片づけられない女の日記

楽しかった記憶を消す薬があれば幸せになれるかもしれない

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はじめに

このブログのタイトルは「kukkanen’s diary」としているけれど、実際のところ"個人的な日記"みたいな記事はほとんどなくて、少しでも誰かの役にたつ内容を心がけてきました。

でも、そういうのはもう無理。

順調にPV数が伸びたり、Twitterなどで言及されたりすることも増えていったけど、他者の心に響くコンテンツメディアを育てているつもりになっていた思い上がりに自分自身がうんざりしています。

そんなわけで、今日は辛い気持ちをそのままエントリーとして公開します。

楽しい思い出でうつ病を克服

最近気になったのがこのニュース。

研究チームは、うつ状態に陥ったマウスの楽しい記憶を人工的に活性化することで、うつ状態を改善できないかと考えました。まず、オスのマウスにメスのマウスと一緒に過ごすという楽しい体験をさせ、その時に活動した海馬の歯状回の神経細胞群を遺伝学的手法により標識しました。次に、そのオスのマウスに体を固定する慢性ストレスを与えることで、マウスは「嫌な刺激を回避する行動が減る」「本来なら好む甘い砂糖水を好まなくなる」といった、うつ様行動を示すことを確認しました。その後、このうつ状態のマウスの海馬歯状回で楽しい体験の記憶として標識された神経細胞群を、光遺伝学の手法により人工的に活性化したところ、驚いたことにうつ状態の改善がみられました。

光遺伝学によってマウスのうつ状態を改善 | 理化学研究所

身体を固定することにより、ストレスを与えられ抑うつ状態となったマウスに闘病中の自分の姿を重ねて、心を痛めた人も多かったのではないでしょうか。


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イオンチャネルで神経細胞を活性化

そして、人工的に作り出されたチャネルロドプシン2(ChR2)という光を浴びることにより、異性と過ごした楽しい記憶を思い出したマウスは症状が改善するという実験結果が発表されました。


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ちなみにチャネルロドプシン2(ChR2)は、イオンチャネルの一種でこれらは心臓や"てんかん"などの分野でも注目されています。

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マウスに現れた「うつ様行動」こそ生きる術なのでは?

うつ病当事者への福音となりうる画期的なテクノロジーとばかりに騒がれているようですが、ちょっと考えてみました。

楽しいことを思い出しても、物理的なストレス環境から開放されなければ、記憶などなんの価値もないのではないでしょうか?

http://www.riken.jp/~/media/riken/pr/press/2015/20150618_1/jp/fig1.jpg

図1マウスのうつ様行動 | 光遺伝学によってマウスのうつ状態を改善 | 理化学研究所
  • 砂糖水を好まない
  • 嫌な刺激を回避しようとしない

実験用マウスにおける上記の行動が、抑うつ状態によるものと定義されていますが、これらはまさに生きていくために必要なスキルです。

美しく輝いていた記憶ほど生きる障害となる

精神を患うと、周囲がやたらと「障害者として生きる」ことを押し付けます。

先日も専門的な技術職に復帰したフォロワーさんに「勤め先で障害者枠にしてもらえ」とか「障害者として配慮してもらわなければ、復職は無理」などと、しつこくおせっかいリプを飛ばしているメンヘラが複数人いて、見ているだけでうんざりしました。

当事者だけでなく、医療や福祉の畑にいる人は当然のように障害者向けの社会資源について勧めます。

社会福祉に詳しい看護師さんからはよく自立支援やら作業所やらの話をされます。

「作業所でクッキー作ったりするの、どう?やってみたら?」

まだ自分の中に精神障害者と自分を結びつけて考えられない面があるからものすごく戸惑います。

なんで手取り20万円以上もらって正規雇用で働いていたわたしが、精神障害者の作業所でクッキー作らなきゃいけないの?と、歪んだプライドが顔を出す。

enyu-iso.hatenablog.com

もちろん、ツイートを紹介した@nagiwarpさんのように自分が思い描く人生を歩むのがベストです。しかし、それがままならないことを客観視できるようになったら、やはり障害者として生きることを受け入れなければいけません。

そうなった時に、嫌な刺激を回避しないというマウスの行動は正解なのです。

美味しいものを食べたいとか、何かを楽しみたいと思っても、それが気分転換や回復につながるわけでなければ、意味を持たないし、経済的に難しくなります。

つまり、過去の楽しかった思い出があればあるほど、現実と向き合うのが苦しくなるわけです。

そんなわけで、私は最近「人生がときめかなくなる」方向で断捨離中です。

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つい先月まではまだこんな記事を書いていましたが、 今はモノを捨てたり、消費に興味を持たないようにしたり、できるだけ「何も感がない、感じない自分」に近づけるよう努力しています。

www.kukkanen.tokyo