10年ぶりにヤフオクを再開して、気がついたこと
先週のお題「10年」
先週のお題は「10年」だったのですね。10年前というと2005年なので、ミレニアムを迎えた後、そろそろ落ち着いたかなといった頃でしょうか。「およそ10年前のヤフオク」について思い出したので、これについて少し書いてみます。
ミニマリスム実践のためにヤフオク再開
先日、私もこの記事でミニマリストを目指す宣言をしました。部屋を整理する過程で、「これは、今後使う機会が本当にあるのだろうか?」という視点で見直し、要らないものは処分することにしました。
処分といっても、捨てるのはMOTTAINAI*1ですし、モノによって廃棄のコストがかかる場合があります。そんなわけで、エコな選択肢の一つとしてヤフオクを思い出しました。
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およそ10年前のヤフオク
今から10年前というと正確には2005年ですが、私がしばしばオークションに出品していたヤフオク黎明期(200*年代前半)を振り返ります。
ヤフーのあゆみ 2002~1996年 - ヤフーのCSR [CHALLENGE] - Yahoo! JAPAN からヤフオクに関する内容をピックアップしてみました。
年月 | 出来事 |
---|---|
1999年9月 | 日本向け「Yahoo!オークション」提供開始 |
2001年5月 | 「Yahoo!オークション」を有料化し、本人確認と「Yahoo!オークション補償制度」を導入 |
2002年3月 | 「Yahoo!ウォレット」の提供開始(ヤフオクで自分の口座情報を取引相手に知らせず決済できる) |
2002年4月 | 「Yahoo!オークション」のシステム利用料の課金開始 |
世の中でどの程度注目されていたかを計る目安として、ヤフオクをテーマとした書籍を探してみたら、2004年ごろから儲ける系ノウハウのタイトルが次々と出版されていることがわかりました。
ヤフオク黎明期の時代背景
ヤフーのあゆみ 2002~1996年 - ヤフーのCSR [CHALLENGE] - Yahoo! JAPAN を見ると、2001年9月にこんな記述があります。
商用ブロードバンドサービス「Yahoo! BB」提供開始
この年はブロードバンド元年と呼ばれ、ダイアルアップ接続を用いたインターネット利用がADSLや光回線へ移行し始めた年代です。
黎明期のヤフオクを使いこなすための条件
ブロードバンドの普及と共にヤフオクも一般の人の生活に浸透してゆきました。ただし、誰でもスマホを持っている2015年の今とは異なり、ヤフオクに出品する際のハードルは以下に挙げるようにやや高めでした。
- ネットに接続できるパソコンを持っている
- 出品する商品を撮影するためのデジタルカメラ
- HTMLの基礎知識がある
無料または有料で手に入るヤフオク用のテンプレートが今でも存在するのでおわかりかと思いますが、出品した商品ページの訴求力を高めるためにWebデザインの知識が必要でした。
今なら、ブログなどのデザインを自分でカスタマイズしようと試みたことがある人なら、誰でもCSSがそれを担うことを知っていますが、ヤフオク黎明期の出品者はこんなふうにHTMLコードを書きました。
▼文字を赤くするタグと改行タグの記述例
引越のため<FONT COLOR="Red">泣く泣く</FONT>出品します。<BR>返品はご遠慮ください。
▼上記のタグが反映された出品ページ
つまり、10年前にヤフオクでモノを売るという行為は、ある程度のレベルでパソコンを使いこなしている人にしかできない作業でした。その当時の日本人の平均値と比べて、ヤフオクユーザーのITリテラシーは少し高いものだったといえるでしょう。
そして2015年にヤフオクを再開
ここまでの項目で説明したようにヤフオクは「出品するまでの作業がとにかく面倒くさい」という記憶がありました。なので、忙しい毎日を過ごしていた私はかれこれ10年以上、Yahoo!ジャパンのアカウントにログインすることがなくなりました。
そして、ありあまる時間をどう過ごすのかを考えるのだけが人生の課題となってしまった今、手間がかかってもいいのでヤフオクを利用して、不要品を処分しようと思い立ったのでした。
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以下は10年ぶりにヤフオクを再開した私が気がついた点です。「ヤフオクは面倒」という昔の印象を持ち続けている人の参考になれば嬉しいです。
"通常入力"画面でWordのように基本的な書式設定ができる
出品情報を入力する画面の上部に、ワープロソフトの書式設定ボタンとほぼ同じアイコンが並んでいるので、もう自分でHTMLをコーディングする必要がありません。
スマホ入札者を想定すると、複雑なデザインは敬遠される
そして、ネット閲覧者の大部分をスマホが占める現在、ヤフオクも例外ではありません。
新しくなったヤフオク!アプリの出品機能の使い方 - Yahoo!知恵袋 で解説されているとおり、スマホから出品する商品の写真や情報を入力できるのはもちろんのこと、下図の例のように「商品の説明」欄の内容はテキストベースのシンプルな形式が好まれます。
パソコンからの閲覧を前提とし、ゴリゴリとHTMLタグを書いて、商品ページを飾っていた10年前とはこの点が異なります。
ヤフオクで使っているIDとは別にニックネームを設定できる
例えば、「Yahoo!知恵袋を使ってみたいけれど、投稿者欄にヤフオクと同じIDが表示されて、個人情報が特定されそう」といった不安があります。実は、一つのIDに異なる6つのニックネームを設定して、Yahoo!JAPAN内のサービスでそれぞれのニックネームを使い分けることができるのです。
参考:複数のニックネームの使い分けガイド - Yahoo!知恵袋
Yahoo!プレミアム会員になると週刊朝日など12誌が読み放題
ヤフオクで出品者になるために、まず月額410円(税込)のYahoo!プレミアムを契約するのですが、ショバ代としてはちょっと高いなあと思っていました。
でも、特典一覧 - Yahoo!プレミアム を見たら何やら盛りだくさん!
人それぞれの趣味によって、何をお得と感じるかはだいぶん違うと思いますが、私が注目した特典をいくつか挙げておきます。
有名雑誌12誌の読み放題
この特典はスマホまたはタブレットのビューンというアプリで雑誌が読み放題になるのですが、これを紙で買うと1ヶ月いくらするのか計算してみました。
『週刊朝日』380円(税込)*4週=1,520円
『FLASH』450円(税込)*4週=1,800円
『サンデー毎日』410円(税込)*4週=1,640円
『レタスクラブ』310円(号により異なる)*2回=620円
『PRESIDENT』690円(号により異なる)*2回=1,380円
『美ST』820円(税込)
他にもdanchu、S Cawaii!、25ans、mina、Begin、OZmagazineなどが読み放題の対象となっているので、この中で一つでも愛読誌があればYahoo!プレミアムの月会費410円の元は十分とれるはずです。
コンビニ先着キャンペーン
Yahoo!プレミアム会員になると、毎週、それぞれのコンビニで先着順にちょっとしたプレゼントがもらえるという特典があります。ミニストップが月曜日、ファミリーマートが火曜日、ローソンが金曜日。
▼ファミリーマートでもらえるYahoo!プレミアム特典
というわけで、昔と比べるとずいぶん便利になったヤフオクで引き続きガラクタを出品することによりミニマリストへ。そして、電子書籍や食べ物といった形のない消費をYahoo!プレミアム会員の特典をフル活用して、豊かに暮らしたいなと思いました。
*1:日本語の「もったいない」という概念は、世界共通語"MOTTAINAI"として認められています。参考:http://mottainai.info/